デイサービスの1日の流れとは?どんなふうに過ごすか徹底解説
- 株式会社アゲイン
- 7月25日
- 読了時間: 13分

▶︎1. デイサービスの1日の流れとは?

1.1 デイサービスの基本的な仕組み
デイサービスは、介護を必要とする高齢者が日中だけ通う介護サービスです。
利用者は朝に施設へ通い、夕方には自宅に戻るため、在宅生活を続けながら日常の支援やリハビリを受けられるのが特徴です。
介護度に応じて利用日数は異なりますが、週1〜5日ほど利用する人が多く、サービス提供時間はおおよそ7〜8時間です。
主なサービス内容は以下の通りです。
自宅から施設までの送迎
健康チェック(体温・血圧測定)
入浴や排泄の介助
リハビリや運動機能の訓練
昼食・口腔ケア
レクリエーションや趣味活動
認知症予防プログラム
介護相談や機能評価
デイサービスは、身体的・精神的なケアに加え、社会交流の場としても役割を果たしています。
一日を通して利用者に適した時間配分と支援が用意されており、孤立の防止や生活リズムの安定にもつながります。
1.2 「1日の流れ」を知ることで得られる安心感とは
デイサービスを検討する際に「どんなふうに1日が進むのか」は、利用者本人も家族も気になるポイントです。
1日の流れが明確だと、利用前の不安を大きく減らせます。
たとえばこんな安心感があります。
初めての通所でもスケジュールがわかると落ち着いて行動できる
家族も「今どんな時間帯か」が想像できるため、安心して任せられる
利用者にとっても、生活リズムが整いやすくなる
一方で、スケジュールが曖昧だったり、職員の声かけが少なかったりすると、不安や混乱を生みやすくなります。
よくある不安としては、以下のようなものがあります。
「どんな人と過ごすの?」と不安になる
→流れが決まっていれば、活動内容に集中しやすくなります。
「入浴はどうするの?恥ずかしい…」
→時間やタイミングが事前に把握できていれば心構えができます。
「何を持っていけばいいかわからない」
→1日の動きに合わせた持ち物リストが用意されていれば安心です。
スムーズで明確な1日の流れは、安心・信頼につながる大切な要素です。
これから紹介する各時間帯の内容を通じて、利用者がどう過ごすのかをより具体的にイメージできるようになります。
▶︎2. デイサービスの朝の流れ|送迎と健康チェック

2.1 ご自宅から施設までの送迎の工夫
デイサービスの1日は、自宅への送迎から始まります。
この送迎サービスは、利用者や家族にとって非常に大事な要素です。
安心して通えるかどうかは、この最初の時間帯にかかっていると言っても過言ではありません。
送迎の工夫として、よく取り入れられているのが以下のような取り組みです。
事前に道路状況や利用者の玄関周辺を確認しておく
個々の身体状況や乗車姿勢に配慮したシート設計
車両の乗降時にスタッフがしっかり付き添う
時間帯に余裕を持たせて、焦らせない運行スケジュール
たとえば、足腰の弱い利用者にはスロープ付きの車両が便利ですし、付き添いの際に声がけを丁寧にするだけでも安心感が変わります。
安全で丁寧な送迎が、その日一日の気分や安心感を左右します。
また、スタッフが毎朝顔を合わせることで信頼関係も築かれやすくなります。
2.2 健康チェックと朝の会の役割
施設到着後は、まず健康チェックが行われます。
主に以下の内容が確認されます。
体温測定
血圧測定
表情や様子の観察(睡眠状態、顔色、元気度など)
ここで体調に変化がある場合は、その日の活動内容や入浴・運動などの調整が入ります。
早めに異変に気づけることで、事故や体調悪化を未然に防げます。
その後の「朝の会」は、1日の始まりを整える大事な時間です。
あいさつ、今日の日付・天気の確認
スケジュールの共有
軽いストレッチやラジオ体操
この時間を設けることで、利用者同士のコミュニケーションも自然と生まれ、表情もやわらぎやすくなります。
また、体を動かす準備をすることで午前中の活動にスムーズに入ることができます。
2.3 よくある失敗と朝の対応ポイント
朝の時間帯は、バタつきやすくトラブルも起きやすい時間です。
よくある失敗としては以下のようなものがあります。
送迎時の連絡不足で予定外の待機が発生する
→前日の最終確認や朝の連絡体制を整えることで解消できます。
健康チェックが流れ作業になり、体調の変化を見逃す
→表情や声のトーンなど、数値以外の情報も大切に観察することが大事です。
朝の会が単調になって参加意欲が下がる
→簡単なクイズや話題を入れて変化をつけると、参加率が上がります。
朝の段取りが整っていると、その日1日がスムーズに流れます。
逆に、最初でつまずくと1日のリズムが崩れてしまうため、朝の対応こそ丁寧に行いたいところです。
▶︎3. デイサービス午前中の活動内容|入浴・機能訓練・嚥下体操

3.1 入浴支援のタイミングと安全対策
午前中の時間を活用して、入浴サービスが提供されることが多いです。
理由は、体温が安定しており、活動の始まりとしてスムーズに取り組めるからです。
入浴支援で意識したいのは「安全」「快適さ」「プライバシー」の3点です。
以下のような工夫が一般的です。
スタッフが脱衣から入浴中、着衣まで一貫して見守り・介助
浴室の手すり設置、滑りにくい床材の使用
個浴・機械浴など、利用者の身体状況に合わせた浴槽選択
血圧や表情の変化をこまめに確認
特に高齢者の入浴では、転倒やヒートショックに注意が必要です。
入浴時間は1人あたり10〜20分程度が多く、同じ時間に複数名が入浴できるようシフトが組まれています。
スタッフ間の連携が重要で、予定通り進まない場合のフォロー体制も欠かせません。
3.2 機能訓練で意識したい3つのポイント
機能訓練(リハビリ)は、日常生活をより自立して送るために行われます。
午前中の落ち着いた時間帯に実施することで、集中して取り組めるというメリットがあります。
主な内容は以下の通りです。
関節可動域の維持や筋力強化(座位・立位での運動)
歩行練習やバランス訓練
日常動作(食事、着替え、トイレ動作など)の練習
特に大切なのは、以下の3つの視点です。
無理のない範囲で継続的に取り組むこと
→「できた!」という成功体験が自信につながります。
個々の身体状況に合わせてメニューを調整すること
→画一的なメニューでは、逆に負担や事故のリスクが増えます。
日常生活に直結する動作を意識すること
→「立ち上がる」「歩く」「着替える」といった動作を実践的に。
こうした機能訓練を継続することで、転倒リスクの軽減やQOLの向上が期待できます。
午前中に実施することで、午後はリラックスタイムに専念できるという利点もあります。
3.3 嚥下体操の目的と正しい進め方
嚥下体操は、食事や水分を安全に飲み込む力(嚥下機能)を維持するための大切な訓練です。
誤嚥による肺炎や食欲低下を防ぐために、午前中にしっかり行うことが推奨されています。
主な嚥下体操の内容は以下の通りです。
首や肩のストレッチ
舌・口まわりの動きのトレーニング
「パ・タ・カ・ラ」発声練習
深呼吸や軽い発声運動
実施する際のポイントは次の3つです。
無理なくできる範囲から始める
→口を大きく動かすだけでも筋肉への刺激になります。
食事の30分前までに行う
→直前に行うと疲れてしまい、逆に誤嚥のリスクが上がることも。
グループで楽しく取り組む工夫をする
→歌や簡単な音読を取り入れると、参加率もアップします。
嚥下体操は、誤嚥性肺炎の予防に直結する重要なアクティビティです。
午前中の早い時間に取り入れることで、昼食時の飲み込みがスムーズになり、食事を楽しめるようになります。
▶︎4. デイサービスの昼食と休憩|食事・口腔ケア・見守り支援
4.1 昼食の提供方法と食形態への配慮
午前中の活動がひと段落すると、昼食の時間です。
この時間は、栄養補給だけでなく、楽しみや交流のひとときでもあります。
デイサービスでは、利用者の体調や噛む力、飲み込む力に合わせて以下のような食事提供が行われます。
通常食
一口大カット
やわらか食・ソフト食
ミキサー食
嚥下調整食
見た目の美しさや温度管理も重視されており、五感で楽しめる工夫がされています。
また、食事の雰囲気も大切です。
落ち着いて食べられるように、以下のような配慮がされています。
一人ひとりに合わせた配膳順
食事中の見守りと声かけ(急がせない)
会話を楽しめるようなテーブル配置
誤嚥やむせ込みが起きないよう、食事前後の姿勢確認や水分補給のタイミングも丁寧に行われています。
4.2 口腔ケアの大切さと忘れがちな注意点
食後には口腔ケアを実施します。
これは「虫歯や歯周病の予防」だけでなく、「誤嚥性肺炎の予防」「食欲維持」「発語の明瞭化」にも直結する大事なケアです。
主な口腔ケアの流れは以下の通りです。
うがい・口腔内の洗浄
入れ歯の洗浄・装着確認
歯ブラシやスポンジブラシによる清掃
舌の汚れ取り
ただし、口腔ケアで起こりやすい失敗もあります。
口の中を傷つけてしまう
→力加減と正しい器具選びが大切です。
ケアが短時間で済まされてしまう
→特に奥歯や舌の汚れは見落とされやすいです。
ケアを嫌がる方への配慮が不十分
→無理に進めず、タイミングを見て安心させてから行うのがコツです。
昼食後の口腔ケアは、午後の活動に向けた“リセット時間”でもあります。
丁寧なケアを習慣にすることで、健康状態の維持や会話力にも良い影響を与えます。
4.3 休憩時間のサポートで気をつけたいこと
食後はしばしの休憩時間に入ります。
この時間は体を休めるだけでなく、気持ちを切り替える大切な時間でもあります。
施設によっては、ベッドやリクライニングチェアで横になることができたり、テレビや音楽を聴いて過ごせるようになっていたりします。
ただし、この休憩時間にはいくつかの注意点があります。
誤嚥防止のため、すぐ横にならないようにする
→食後30分ほどは座った姿勢を保つのが基本です。
寝具や姿勢に配慮しないと体が痛くなることがある
→クッションや足台を使って姿勢を安定させる工夫が必要です。
急な体調変化を見逃しやすい
→眠っているように見えても、表情や呼吸をしっかり確認することが大事です。
休憩時間をどう過ごすかで、午後の活動への集中力が大きく変わります。
静かな時間の中でも、スタッフの目配りと心配りが欠かせない時間帯です。
▶︎5. デイサービス午後の過ごし方|レクリエーションと帰宅準備
5.1 レクリエーションの種類とその効果
午後の時間は、心身の活性化を目的としたレクリエーションが中心になります。
午前中の活動や昼食・休憩を経て、心も体もリフレッシュした状態で楽しめる時間帯です。
代表的なレクリエーションは以下のようなものがあります。
手工芸(折り紙、貼り絵、塗り絵など)
集団ゲーム(玉入れ、輪投げ、ボール回しなど)
音楽活動(合唱、楽器演奏、音楽鑑賞)
頭の体操(計算・ことば遊び・間違い探し)
季節の行事(七夕、節分、クリスマス会など)
レクリエーションには「身体機能の維持」「認知機能の刺激」「社会的つながりの強化」などの効果があります。
とくにグループでの活動は、他者との関わりが増え、孤立感の解消にもつながります。
また、自分の作品を完成させる達成感は、自尊心や意欲の向上にも直結します。
利用者の好みによって参加率に差が出るため、選べる内容を複数用意しておくのも大切な工夫です。
5.2 おやつ・リラックスタイムの過ごし方
レクリエーションの後には、おやつの時間とリラックスタイムが設けられています。
これは、単なる間食ではなく、午後のひと区切りをつけるための大切な時間です。
おやつの例としては以下のようなものがあります。
季節の果物やゼリー
やわらかい焼き菓子や蒸しパン
甘さ控えめのお茶菓子
提供されるおやつも、食形態やアレルギー、糖尿病などの疾患に合わせた調整がされています。
おやつの時間を通じて、こんな効果が期待できます。
食欲の維持
会話を楽しむことで心の安定
午後の疲れをやわらげる休息
また、この時間は音楽を聴いたり、マッサージ器を使ったりすることで、気分の切り替えやリラクゼーションにもつながります。
気をつけたいのは、おやつの提供が単調になると飽きやすいこと。
たまには利用者と一緒に作る「おやつレク」などを取り入れると、楽しみも倍増します。
5.3 1日の終わりと帰宅の準備
午後3時〜4時頃になると、1日の終わりが近づいてきます。
この時間は、利用者がスムーズに帰宅できるようサポートする時間帯です。
主な流れは以下のようになります。
トイレ誘導・着替えの介助
忘れ物や荷物の確認
帰宅前の声かけや連絡帳の記入
順番に送迎車へ案内
最後まで「丁寧な見送り」があることで、利用者もご家族も安心感を持って帰宅できます。
このタイミングで、その日の体調や変化、様子などを伝えることで、ご家族との連携もスムーズになります。
よくある失敗としては、
荷物や入れ歯、杖などの忘れ物
→チェックリストや担当者のダブル確認で防げます。
送迎の順番がわかりづらく混乱する
→送迎表やホワイトボードの活用が有効です。
帰り際がバタついてトラブルにつながる
→1人ずつ丁寧に送り出すことを心がけましょう。
1日の終わりがスムーズだと、次回の通所も楽しみになります。
安心して1日を締めくくれるよう、最後の時間帯まで細やかな配慮が求められます。
▶︎6. まとめ|「1日の流れ」が整った安心できるデイサービスの選び方
6.1 流れが整った施設の特徴
デイサービスを選ぶ際、提供される介護内容や設備だけでなく、「1日の流れ」がしっかりと設計されているかどうかが非常に重要です。
流れが整った施設には、共通する以下のような特徴があります。
各時間帯の活動に明確な目的がある
職員間での連携・引き継ぎがスムーズ
突発的な変更にも柔軟に対応できる余裕がある
利用者ごとの体調や性格に応じて流れを調整している
家族へのフィードバックや連絡体制が丁寧
「1日の流れ」が安定している施設では、利用者も職員もストレスが少なく、安心して過ごせる環境が整っています。
逆に流れが乱れていると、利用者が不安を感じやすくなったり、職員の負担が増えたりすることも。
施設見学の際は、時間ごとの過ごし方やスタッフの声かけの様子などにも注目してみましょう。
6.2 ご本人とご家族が安心できるポイント
デイサービスは、ご本人が心地よく過ごせるだけでなく、ご家族の介護負担を軽減する場でもあります。
そのためには、日々の流れが「わかりやすく」「安心できるもの」であることが欠かせません。
安心につながるポイントは以下の通りです。
朝の送迎が時間通りで、スタッフの対応が丁寧
活動内容が事前に説明されており、本人も目的を理解しやすい
体調に合わせた柔軟な対応がある(入浴を午後に変更するなど)
送迎時にその日の様子を家族にきちんと伝えてくれる
緊急時の対応マニュアルが整っている
日々の流れが整っていれば、ご本人も「また行きたい」と思えるようになります。
また、家族にとっても「今日はちゃんと過ごせただろうか?」という不安が軽くなります。
施設選びでは、ケアの質だけでなく「日常の流れの質」にも目を向けて選ぶことが大切です。
▶︎安心できる1日の流れが、また行きたくなる理由です
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